サッカー日本代表がワールドカップで優勝するために、育成年代(子供)の強化が必須です。
そして、その育成を強化するには、育成に関わる指導者(大人)のレベルアップが必須だと言えます。
そして、その指導者(大人)が成長するためには、選手(子供)だけではなく、指導者(大人)の自己肯定感がとても大切です。
ファルカオFC久喜へ訪問
先日、高校時代の同級生である大久保翼(以下:ツバサ)が代表を務める、【ファルカオFC久喜】に行かせてもらいました。
スクールを立ち上げた時から、3年連続で足を運ばせてもらっています。
例年通り、今回も子供たちと一緒に、練習に参加させてもらいました。
子供たちは、純粋にサッカーと向き合っていて、その姿勢が本当に素晴らしいです!!!
練習が始まる前、小学3年生の子に僕がリフティングの技を見せました。
すると、その技の練習をひたすら取り組んでいました。
「これからどんどん成長していくんだろうな~!」と感じさせてくれます。
また、その子供たちの伸び代をしっかり見てあげる、ツバサの指導を見ていて「ツバサも本当に成長したな~」と感じました。
(高校時代は、もっとツンツン尖がっていた!笑)
子供たちから、純粋にサッカーが好きな気持ちが、ひしひしと伝わってくる環境でした。
ファルカオFC久喜のようなサッカーを楽しめる環境を、もっともっと日本全国で広めることが、サッカー日本代表の優勝にも繋がるのではないでしょうか。
サッカーを嫌いにさせる日本の指導者
「お前なんでそんな難しいことすんの?できもしないのに」
「センスないんだから、サッカー辞めたら?」
「お前がグラウンドにいると迷惑」
「そこ簡単にやっとけばいいんだよ、何回言わせんだよ」
「マジ下手くそすぎんだけど、笑わせんなよ」
このような発言をする指導者が、実際の指導の現場に居るそうです。
残念ながら、これが日本サッカーの育成現場の現状。
ツバサも、この現状は早急に変える必要があると言っていました。
(本人のブログにも、この件について記載してあります)
僕の周り、そしてツバサの周りでも…
好きでサッカーを始めたはずなのに、サッカーもめちゃくちゃ上手いのに、サッカーが嫌いになってサッカーを辞めていった選手を沢山見てきました。
これって、よくよく考えてみると、指導者から上記のような言葉を言われたこと。
日本の部活でよくある罰走とかノルマ。(例えば、5点差以上で勝たないと坊主!とかいうやつ)
チーム内での理不尽な上下関係。
上記のような理由でサッカーが嫌いになって、サッカーを辞めていった選手が大多数だと思います。
”厳しさ”を履き違えている指導者が、まだまだ沢山いるのが日本の育成現場の現状。
サッカーを嫌いにさせて、どうするんでしょうか。
指導者って字の通り、選手が目指す場所へ導く存在である者です。
その真逆の存在である指導者は、指導者でありません。
今すぐにでも、そんな指導者は辞めさせるべきです。
日本サッカーの発展、もっと大げさに言うと日本社会にとって、めちゃくちゃ邪魔です。
指導している選手がプロサッカー選手になれなかったとしても、大人になった時もサッカーが好きで、素晴らしい指導者になるかもしれません。
プロのカテゴリーではない場所で、プレーヤーとして活躍する可能性もあります。
日本でプロになれなかったとしても、自分のように海外でプロサッカー選手の夢を掴むかもしれません。
サッカー以外の場所で、活躍する人材も居るでしょう。
だけど、これが実現するのは、子供達が大人になっても「サッカーが好き!」という気持ちがあるからこそ。
サッカーを嫌いにさせることで、子供たちのあらゆる可能性を消していることを、自覚して欲しいです。
この現状が変わらない限り、日本サッカーの発展は無いでしょう。
なぜ、ダメ指導者が存在するのか?
ダメ指導者が存在してしまう理由のひとつに、指導者自身の自己肯定感の低さがあります。
指導者(大人)が、選手(子供)のマイナス面にしか目を向けれないのは、自分自身を認めることができていないから。(=自己否定)
なぜ、指導者自身が自己肯定できないのか。
その理由の1つは、目先の結果に固執しているから。
例えば、小学生でも大会(公式戦)は行われます。
全国大会まで繋がる大会もあります。
でも、小学生や中学生の段階では、子供1人1人の身体の成長スピードは違うし、1学年変わるだけでフィジカルの強さも全然違います。
だけど、日本では年齢ごとに、大会(試合)が行われます。
当然、サッカーが上手い選手が集まれば強いのですが、フィジカルが強い子(=成長が早い子)が集まると、更に強くなります。
小学生の段階では、【サッカーが上手い】&【成長が早い】選手が集まると、チームは強くなります。
だけど、成長が遅い子も沢山います。
大人になるまでに、今ではなく、将来のどこかのタイミングで一気に成長する子供も沢山居ます。
大人になってから成長する選手も居ます。
(僕は25歳から、サッカーが一気に上手くなったと自負しています)
何が言いたいかというと、育成年代での結果は、当てにならないということです。
勿論、選手(子供)は試合に全力で臨むべきだし、結果(=勝利)を目指してプレーするべきです。
指導者(大人)も、そのように導くべきです。
だけど、指導者はそれだけに固執してしまうと、子供の将来(伸び代)を見てあげることが薄れてしまいます。
選手1人1人の伸び代を見てあげられなくなり、結果だけに固執した瞬間、周りのチームとの比較が始まります。
「相手チームの選手ができることが、自分のチームではできない!」となった瞬間、「なぜ、君たちはできないんだ!」という否定が始まります。
その否定を、子供たちにぶつけてしまうのが、ダメ指導者ではないでしょうか。
指導者は、結果の重要性を説く必要はあると思いますが、育成年代の指導者自身が結果にこだわりすぎて、子供たちの将来を潰すことは絶対にやめていただきたい。
実際、僕の子供時代に同年代の選抜やアンダー世代の代表に選ばれていた選手が、全員プロになったかと言われれば、答えはNoです。
僕が小学校の時に選出されていた、U-12日本代表のメンバーを見ても、半分以上がプロサッカー選手になれていません。
3大会のワールドカップで活躍した本田選手や長友選手も、育成年代ではごく普通の選手でした。
大切なのは、目の前の結果に固執するのではなく、子供たち1人1人の可能性をしっかり見てあげることが、本当の良い指導者ではないでしょうか。
時代の変化
「昔のオレらの時代は、理不尽に耐えて厳しく育てられたぞ!」
「沢山我慢することで、強靭なメンタルを手に入れたぞ!」
上記のように思う方もいるかもしれません。
でも、日本人が世界に出た時「日本人のメンタルは弱い」と言われることが、とても多いです。
もっと言うと、海外からは日本社会のあり方すら、問われています。
謎の、我慢の美徳。
実践に役立たない精神論。
ひたすらYesマンを量産。
自分の意見が言えず、メンタル崩壊。
ただただ、心が病んで潰れていくだけ。
それに耐えられず、自殺する人が後を絶たない。
まさに、日本社会の縮図。
これが現状です。
やり方を変えましょう。
我々日本人は、何かと変化することを嫌う人種です。
”臨機応変”ってやつが、とても苦手な人種。
でも、変化無しに進化無し。
時代は急スピードで変化しています。
サッカーで例を挙げると、僕がプレーしたアジア諸国は、急スピードで力を付けています。
北海道コンサドーレ札幌のチャナティップ選手のように、東南アジア出身(タイ出身)の選手が、Jリーグで活躍している時代です。
その変化に対応することが、いまの日本サッカー界には必要でしょう。
具体的には、
ダメ指導者を撲滅させる。
日本サッカーの環境を変える。
それを実行させるためにも、指導者の自己肯定感UPが必要不可欠です。
まとめ
サッカー日本代表がワールドカップで優勝するためには…
という視点から、育成年代(子供)の強化の必要性を考えました。
結論、
指導者自身(大人)がもっとレベルアップする。
そのために、自己肯定感をUPさせる。
これが、W杯で勝つことができるような、良い選手が育つ環境に繋がるのではないでしょうか。
様々な意見、お待ちしております。
※ファルカオFC訪問の際のひとコマ。大津、本気のライン引き。
本気でW杯優勝したい、脱サラ海外リーガー
大津一貴