プロサッカー選手の定義「本気で闘うことの大切さ」

プロサッカー選手の定義「本気で闘うことの大切さ」

小学生の”なりたい職業ランキング”で、毎年上位に挙がる『プロサッカー選手』という職業。

しかし、この職業の”定義”を正しく説明できる人は、意外と少ないのではないでしょうか。

そこで本記事では、『プロサッカー選手の定義』についてご紹介します。

 

また、海外3カ国で合計7シーズン、サッカー選手として活動してきた私が考える『真のプロフェッショナル』についても書き記したいと思います。

 

目次

プロサッカー選手の定義

 

サッカー競技における「プロフェッショナル」の定義は、国際サッカー連盟(FIFA)が定める「Regulations on the Status and Transfer of Players」の中で「クラブと契約を結び、日常の出費を上回る給料をサッカー活動により支払われている者」と定義されている。

と、ウィキペディアに記載されていました。

※引用:Wikipedia(プロサッカー選手)

 

要するに、「サッカーの給料だけで暮らせる人」のことを、プロサッカー選手と定義するそうです。

 

※サッカー給のみで生活する人の事をプロサッカー選手と称する

 

 

プロサッカー選手になれる確率

 

下記に掲載した記事(※お金の暮らし)によると、2019年度の小学生のサッカー人口は、26万9,314名いるそうです。

そのうち高校・ユース、または大卒でプロになるのが204名

 

Jリーグ新加入204名÷第4種登録選手数26万9,314名×100=0.075748≒0.076%

小学生のサッカー選手がプロになれる確率は、約1,320人に1人の確率。

Jリーグ新加入69名÷第4種登録選手数26万9,314名×100=0.025621≒0.026%

J1クラブのチームに入れる確率は、約3,900人に1人の確率。

※引用:https://venture-finance.jp/archives/29962

 

ここに、Jリーグ以外の国(海外)でプロになる選手の人数を加えたとしても、大きく数字は変わらないでしょう。

 

どんなに多く見積もったとしても、プロサッカー選手になれる確率は【1人/約1500人】ぐらいでしょうか。

 

※プロのピッチに立つには狭き門を突破する必要がある

 

 

そんな肩書はどうだってい

 

様々な文献や数字を参考に「プロサッカー選手の定義」をご紹介しましたが、ここから先は完全なる私の私見を書き記します。

「そんな肩書はどうだって良い!」と考えているので、思いの丈をぶちまけます。笑

しばしお付き合い下さい。

 

 

「待遇」ではなく「本気の姿」に憧れていた

 

私がサッカーというスポーツに出会ったのは、物心ついた幼い頃です。最初は遊びでボールを蹴っていただけでしたが、それが純粋に楽しかったことを記憶しています。

その後、地元にサッカー少年団があることを知り、小学3年生の時にはじめてチームに所属。そこから、テレビでプロの試合を見るようになり、本格的にサッカーへのめり込んでいきました。

 

当時、憧れていた選手は沢山います。ベッカム、ジダン、デル・ピエロ、ストイコビッチ、中田英寿…

名前を挙げればキリがないですが、共通して言えることは「憧れの選手たちの年俸なんて知らん!」です。

私が小さい頃に憧れた選手たちの「金銭面」や「待遇」に惚れていたのではなく、ピッチ上でプレーする「本気の姿」に憧れていました。

 

※引用:https://qoly.jp/2021/02/15/nakata-hide-on-nanami-ono-iks-1

 

私は、ここが非常に重要なポイントだと考えています。

仮に(そんなことは絶対ありえないだろうけど)中田選手が、当時「0円」でプレーしていたとしても、私にとってのアイドルだったことに違いありません。

重要なの事は「待遇」ではなく、「本気の姿」です。

 

 

カッコよく見えたコーチのプレーする姿

 

もう1つ、小さい頃のエピソードをご紹介します。

 

所属していた少年団には外部コーチの方がいました。その方は、北海道社会人リーグのチームに当時所属していた現役の選手でもあったので、「少年団のみんなでコーチの試合を見に行こう!」という企画がありました。

とある大会の決勝戦を観戦したときに私の目に入ってきたものは、いつもの優しい顔をした、プーマジャージ姿のコーチではありません。

赤いユニフォームにキャプテンマークをつけて、中盤の位置でピッチ上を縦横無尽に駆け回る、「別人」の姿をしたコーチでした。

 

その本気でプレーするコーチの姿を見て、「カッコいい!」と純粋に思った私は、「いつかコーチみたいにでっかいスタジアムで試合したい!」と心の中で呟いたことを、未だに記憶しています。

いまから20年も前の情景が鮮明に浮かぶぐらいなので、当時の私にとっては大きな刺激を受けた出来事だったのでしょう。

 

 

 

プロサッカー選手の定義は「本気で闘うこと」

 

前述した2つのエピソードを元に考えると、「プロサッカー選手とは待遇が〇〇以上で〜」みたいな堅苦しい定義は、どうでも良いのではないでしょうか(ものすごく極端な意見ではあるけど)。

重要なことは、ピッチの上で「本気」の姿を見せること。

仮に待遇が低くとも、その選手がどんなカテゴリーでプレーしていようとも、人の心を動かすようなプレーをする選手は「プロフェッショナル」と称するべきだと、私は個人的に思っています。

 

 

大変ありがたいことに、大人になった私は、モンゴル、ニュージーランド、タイという国でサッカー選手としてプレーしてきました。

決してエリート街道を歩んできたわけではないし、Jリーグや日本代表でプレーするような選手たちと比べると、知名度は限りなく低いことは自分でも理解しています。

それらに比例して、他人に与えられる夢の”大きさ”も、もしかしたら違うかもしれません。

 

 

ただ、私がプレーしてきた国にもプロリーグが存在していて、人数はともかく、ファンやサポーターの方がいて、子供の姿も見かけます。

テレビやSNSを通じて応援してくれる人も居るでしょう。

自分自身のためだけではなく、応援してくれる人たちのためにも「本気」でプレーすることが、ある意味「結果」よりも重要ではないでしょうか。

 

 

私が考えるプロサッカー選手の定義は、ピッチの上で「本気で闘うこと」です。

 

 

About The Author

大津 一貴
夢を諦めて一般企業へ就職するも、22歳でがんを患い生き方を改める 。その後、脱サラして海外でプロサッカー選手に。モンゴル1部・FCウランバートル所属。1989年10月25日生まれ、北海道出身。

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