近年、海外で活躍する日本人サッカー選手の人数は増加し続けており、その選手たちがプレーする国や地域は多種多様です。
ヨーロッパ・アジアをはじめ、南米、北中米、オセアニア、アフリカなど、世界各国のリーグに日本人選手が所属しています。
その中には、Jリーグを経由せずに海外現地でプロキャリアをスタートさせた選手も数多く、海外現地でのトライアウトを受けて契約を掴むのが1つの方法です(私自身もその経験者の一人です)。
そこで今回は、海外現地の国で受ける「トライアウト(入団テスト)」について、詳しく説明していきます。
- 海外リーグのトライアウトに興味がある選手
- エージェントや代理人を探している選手
- プロサッカー選手を目指している選手
は必見です!
目次
サッカーのトライアウトとは?
そもそも「トライアウト」とは、一体何なのでしょうか…?
演技・スポーツなどで、適性を判断するための実技試験のこと。サッカーの場合、プロ契約を希望する選手が、クラブ関係者の前で自分のプレーをアピールし、契約を目指す場のことを指す。
”スカウト”の場合はクラブ側が選手に対して「来て欲しい」と頼むのに対して、トライアウトでは希望者(選手側)がクラブに志願するイメージです。
また、
- クラブの練習に直接参加
- 合同トライアウト etc…
など、トライアウトの実施方法は、その時々によって様々です。
留学との違いは?
サッカーにおける海外での「トライアウト」と「留学」は、まったくの別物です。
- トライアウト:サッカー選手としてクラブとの契約を勝ち取るもの。短期間で実施されることが多い。
- 留学:他国に在留して自己のサッカー能力を高めること。一般的に、3ヶ月以内の場合は短期留学、それ以上を長期留学と呼ぶ。
どちらの場合も、海外クラブに自ら足を運んでプレーすることに変わりありませんが、海外へ行く「目的」が大きく異なります。
・プロ契約を目指して勝負しに行くのが「トライアウト」
・自らの成長を求めて海外へ修行しに行くのが「留学」
といったところでしょうか。
日本のトライアウトは?
日本の場合、Jリーグには「合同トライアウト」と呼ばれるものが存在します。
合同トライアウトとは、参加する選手たちによってチームを編成し、紅白戦形式の試合を行い、各クラブのスカウトや関係者が選手たちのプレーを評価するものです。
気になった選手がいれば、その選手にスカウトが直接声を掛けて、交渉することができます。
しかし…
Jリーグ合同トライアウトの参加資格は、クラブで戦力外通告を受けて移籍先が未定の選手。
要するに、一度はJリーグのクラブに所属したプロ経験のある選手が基本的には対象です。
そのため、この記事を読んで頂いている方の中には、そもそも参加資格が無い選手も多いのではないでしょうか。
このような観点から見ても、日本でプロサッカー選手になれる人は、ほんの一握りだと言うことができます。
※日本のサッカー競技人口に対してJリーガーになれる確率は、約「1人/1000人」とされています。
海外のトライアウトは?
海外の場合、プロ経験が無くても参加できるトライアウトは存在します。
※もちろん、国やレベルによって受けられない場合もあります。
①クラブが主催する合同トライアウト
例えば、私が以前プレイしたタイリーグでは、外国人選手も参加できるオープン型のトライアウトを開催しているクラブがありました(特に下部リーグ所属のクラブ)。
プロ経歴の有無に関係なく、挑戦したい選手は誰でも参加できるイメージです。
誰でもオープンに参加できるので挑戦するハードルは低い反面、参加人数は多くなる傾向です。
1日のトライアウトに、数百人単位で参加選手が集まることも…!
②エージェントや代理人等が主催する合同トライアウト
プロ契約を目指す選手を集めて紅白戦形式を行い、その場にクラブ関係者やスカウトなどが視察に来る方式のトライアウトも存在します。
選手側が参加費を払い、トライアウトを開催しているケースも多く見受けられます。
誰にでも参加資格があるので、プロ経験が無い選手にもチャンスがある反面、利益目的の傾向が強いトライアウトが存在するのも事実です。
※全てのトライアウトが利益だけを追求して開催している訳ではありません。あくまでも、そのような事例があるということです。
③現地クラブの練習に直接参加するトライアウト
文字通り、現地クラブの練習に直接参加する形式です。
この方法でトライアウトを受けるには…
- エージェントや代理人を通じて現地クラブへ行く
- 自らクラブにコンタクトを取って現地に行く
- 道場破りのように直接現地へ行く
などが考えられます。
一般的な方法であり、契約の確率が比較的高いのは、「①エージェントや代理人を通じて現地クラブに行く」です。
ただし、練習参加できるクラブやレベルは、『選手の実績や実力』+『エージェントの能力(コネクション数や信頼度)』によって変わります。
プレーしたい国や地域によって、そのリーグに精通しているエージェントも変わるので、海外挑戦を検討している選手は是非ご相談下さい。
「②自らクラブにコンタクトを取って直接行く」に関しては、自分自身が現地クラブの関係者と繋がる必要があります。
もしくは、SNSなどを通じて連絡をやり取りし、練習参加の許可を得ます。
その後、クラブの練習やトレーニングマッチに参加して、自身をアピールする方法です。
「③道場破りのように直接現地へ行く」は、ご自身の判断で行って下さい(責任は取れないです…)。
かつては、この方法で契約を掴んだ選手の話も聞きましたが、門前払いされてしまうケースも十分に考えられます。
コロナ禍の海外トライアウト
コロナウイルスの影響によって、各国での海外トライアウトは大きく状況が変わっていることが予想されます。
また、コロナ禍が収まれば元通りの状況になる…とは限りません。
海外トライアウトを通じてプロサッカー選手を目指す場合、「事前準備」が1つの鍵になるでしょう。
また、その国や地域のリーグ・クラブによって、選手の需要は違いがあります。
選手自身の実力はもちろんのこと、ポジションや年齢によっても、求められる選手像は大きく異なります。
自分自身を客観的にプロデュースできる能力も、契約を掴む上では必要です。
海外トライアウトから契約を掴むには、サッカーをプレーすること”以外”の要素も重要になりますが、現代ではその傾向が顕著に現れていると、個人的には感じています。
海外リーグのトライアウトに興味がある選手、エージェントを探している選手などは、是非ご相談下さい。
お知らせ
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”本気”の選手には、「少しでも力になりたい」と思っています。
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