こんにちは、大津です。
スポーツにおける【メンタル】の重要性は、近年ようやく日本でもクローズアップされるようになってきました。
しかし、一言に【メンタル】と言っても漠然としています。試合中に自分の力を100%発揮することに関するメンタルもあれば、日々の練習のモチベーションに関するメンタルもあり、スポーツにおけるメンタルとは多岐に渡っています。一括りにすることはナンセンスです。
そこで今回は、「日々の練習のモチベーション」に繋がる部分を考察していきましょう。具体的には、夢を叶えるための【目標設定】についてご紹介します。
目次
なぜ目標設定をするのか
例えば、
「プロサッカー選手になりたい!」
という夢を叶えたいA君。
この夢を実現するために、目標設定を行います。
目標設定を言い換えると、夢を実現まで導く【ロードマップ】です。夢を叶えるための向かうべき道のりが、東西南北どちらの方角に向かうべきなのか、はっきりさせることが重要です。
A君がプロサッカー選手という夢を叶えるために、本来は【北】に進む必要があるのに、頑張って【南】に進んでいては、努力が水の泡となってしまいます。
このように、努力の方向性を定める意味で、目標設定は重要です。
また、目標設定が大切であるもう1つの理由は、「人間は目標を達成すると楽しいから」です。要するに、「モチベーション」が上がるからです。
仮に、プロサッカー選手になりたいA君が小学生だったとしましょう。彼がたった1週間のみ練習をしただけでは、プロサッカー選手になることは99パーセント不可能です。
大人になるまでの長い時間、その夢に向かって努力し続ける必要があります。その道のりの途中では、大きな挫折があるかも知れません。
しかし、仮に大きな挫折があったとしても、夢を叶えるには目標を達成するまで日々成長し続ける必要があります。
そのモチベーションを保つためにも、目標達成が重要な役割を果たします。
まとめると、目標設定をする理由は…
●夢を実現するためのロードマップを描くため
●モチベーションUP
この2つが大きな理由です。
なりたい姿を明確にする
では、具体的に目標設定の方法を説明していきます。
まずは、【なりたい姿を明確にイメージ】することです。
A君の「プロサッカー選手」という夢のケースで考えてみましょう。
プロサッカー選手と言っても、「日本のJリーガー」なのか、「日本代表選手」なのか、「海外リーグで活躍する選手」なのか、具体的に考えていきます。
ここで重要なのは、「なぜ、プロサッカー選手になりたいのか?」と、自分の心と相談することです。
プロサッカー選手になりたい理由を深堀していくことで、自分の本心に気付くことができれば最高です。
ちなみにA君は、「お世話になった家族や監督に自分が活躍している姿を見て欲しい」という気持ちがあるので、日本のJリーグのチームに入り、家族や監督を試合に招待したいそうです。
なので、A君の目標は「日本のJリーガー」ということになります。
目標達成後の自分を想像する
【なりたい姿を明確にイメージ】で、大きな目標を設定しました。
次に行うことは、【目標達成後の自分を想像する】です。
例えば…
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A君は晴れて目標を達成し、Jリーガーになりました。
そして、チームに加入1年目から激しいレギュラー争いに打ち勝ち、試合にも出場しているチームの中心選手。自分が生まれ育った町のチームに所属し、ホーム開催の試合にはお世話になった家族や少年時代のチームの監督が応援に駆けつけています。その試合で、A君は試合を決定付ける決勝ゴールを決めて、MOMにも選出されました。その姿を見た家族や監督はもちろんのこと、所属チームのスタッフやチームメート、サポーター達が喜んでいます。多くの人たちを笑顔にするA君。彼に憧れてプロサッカー選手を目指す子供達も沢山います。
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というように、目標達成後の自分を想像してみます。
すると、たった一人の自分(A君)の描いた夢を達成することにより、実は自分だけではなく、多くの人の幸せに繋がることが理解できます。
この事実を理解できると、更なるモチベーションのUPに繋がります。
困難や挫折に直面したときに、乗り越える活力にもなります。
目標を設定するだけではなく、目標を達成した後の自分も明確にイメージしてみましょう。
目標を細分化する
目標設定を行い、大きな目標(夢=ゴール)を明確にしました。
次は、その目標に到達するまでの道のり(ロードマップ)を明確にしていきます。
具体的には、「年間・月間・週間計画」を立てます。
A君の場合…
①年間計画
「日本のJリーガー」という目標を達成するために、年間で達成するべき目標を計画していきます。仮にA君は現在12歳だとして、高卒Jリーガーを目指すので18歳をゴールと設定します。
・13歳 【Jクラブの下部組織(ジュニアユース)に加入する】
・14歳 【ジュニアユースでレギュラーになる】
・15歳 【ユースへ昇格する】
・16歳 【ユースでレギュラーになる】
・17歳 【トップチーム昇格】
・18歳 【Jリーガー(目標)】
このような形で、年間計画を立てます。
②月間計画
では、現在12歳のA君は、13歳で【Jクラブの下部組織(ジュニアユース)に加入する】を達成するために、月間目標を立てていきます。
要領は、①年間目標と一緒です。
12ヶ月に細分化し、夢を叶えるために達成すべき月間目標を設定していきましょう。
③週間目標
ここまで来れば説明不要ですね。②月間目標で立てた計画を、更に細分化していきます。その週でやるべきことを5週に分けて、週間目標を設定していきます。
■目標細分化のコツ
ここで、目標を細分化する際のコツをお伝えします。
ポイントは「数字」を入れて、目標を数値化することです。
例えば、A君はFWの選手なので、「18歳までにJリーガーになるために、公式戦年間で20ゴールを決める」というように、数字を入れることが大切です。
「ゴールを決めるように頑張る」というように、抽象的な目標だと達成できているのか判断できないからです。
年数、ゴール数、距離、サイズ、本数etc…
数値化できるものは、数値化していきましょう。
■細分化とモチベーション
ここまで細かく目標を細分化する理由は、ロードマップを描くことと同時にモチベーションを保つことにも繋がっています。
例えば、ゲームに熱中する子供を思い出してください。
時間を忘れてゲームに熱中する子供は、少し難しいステージをクリアするたびに脳から「ドーパミン」が放出されて「快」を感じます。そして、また次の難易度が高くなったステージに挑戦し、クリアすることでドーパミンが放出される。
「挑戦してステージ達成」→「快感」
このサイクルによってゲームに熱中する原理を、スポーツにも取り入れることができます。
【細分化した目標】=【ゲームのステージ】
細分化した目標を達成していくことで、脳から「ドーパミン」が放出されて「快」を感じます。そして、また次の難易度が高くなった目標に挑戦し、達成することでドーパミンが放出される。
「挑戦して目標達成」→「快感」
このサイクルによって、その選手が取り組んでいるスポーツに熱中していくこととなります。(成功体験の積み重ね)
この快感がモチベーションとなり、「内発的なやる気」がみなぎります。
・練習そのものが楽しい
・成長を実感した瞬間が嬉しい
・対戦相手との試合そのものが楽しい etc…
この好循環により、自然とモチベーションUPへと繋がります。
まとめ
夢を叶えるための【目標設定】を行う方法は…
①【なぜ目標設定をするのか】
②【なりたい姿を明確にする】
③【目標達成後の自分を想像する】
④【目標を細分化する】
以上の4ステップです。
夢の実現のために、是非実践してみて下さい。