自分の素直な気持ちに従って生きる

自分の素直な気持ちに従って生きる

今シーズン、モンゴル1部リーグのFC Ulaanbaatar(FCウランバートル)と契約しました。

 

僕がプロキャリアをスタートしたチーム。

 

3年ぶりに古巣へ戻ってきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

理想の自分により近づけるように。

と、昨シーズン終了後からタイとカンボジアにトライアルを受けに行っていました。

 

昨シーズンにタイでプレーしたことにより、いくつか声を掛けて頂いたチームがあったりもしたのですが、すべて断りました。

 

自分の理想通りのカテゴリーや待遇でなければ、プレーしないと決めていました。

 

それが、自分の成長には必要だと当時の自分は思っていました。

 

自分の中で基準を付けて、その基準に満たない条件なら断る。

 

そうやって、チームを探していました。

 

でも、その理想が何なのか。本当になりたい自分の姿ってどんな自分なのか。トライアル中に迷っていた自分が居たのが事実。

 

案の定、カンボジアでは結果が出なかったし…

 

タイでは気持ちがついてこなくて、途中でチームの練習に行くことを自ら辞めました。

 

更に、出発前に負った怪我でコンディションも100%ではない状況。

 

そのことを理由にして、都合の良いように言い訳している自分が、時々心の中で顔を出すたびに自分に腹が立ち…。

 

自分の全てが中途半端な気がして、自分で自分のことが嫌いになってしまいました。

 

そして、そんな弱い自分をさらけ出せない自分にも腹が立ちました。

 

それが2017年の年末。

 

一度帰国して、何が自分の理想なのか、もう一度考え直そうと思いました。

 

自分が心の奥底から潜在的に思っていることは何なのか、その答えを見つける作業が当時の自分には必要でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チームが無い=収入が無い

生きていくには現実的にお金も必要だったので、年が明けてからは短期間でしたが、久々に日本でアルバイトをしました。

 

かっこつけるのを辞めようと思って、ブログを書くのを辞めました。

 

怪我の調子が良くなってからは、僕が小中学生時代にお世話になった札幌サッカースクール(通称SSS)にて、イベントの手伝いや子供達に混じって練習をさせて頂きました。

 

同じ札幌出身で『アジアの渡り鳥』こと、伊藤壇さんが子供たちに指導しているスクール、チャレンジャス・キッズ、チャレンジャス・ゴールドにも、コーチとして参加させて頂きました。

 

久々に長い期間、実家の札幌で生活しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分がサッカー選手として生活していた日々とは違う日常に、居心地の良さを感じていたのも事実。

 

それは試合に勝った負けた、ゴールを決めた決めなかった等、結果だけで評価されるシビアな世界で生きることに比べれば、日々の生活で結果を気にしなくて良いから。

 

しっかり言うことを聞いて、やるべきことをやれば時給でお金が貰えるアルバイトの方が、正直プロサッカー選手よりは簡単に稼げると思いました。

 

子供の指導の現場では、1人1人の可能性に焦点を当てて、その子が成長するにはどうしたらいいかな!?と、考えて選手達と接することにやりがいや魅力を沢山感じました。

 

海外の料理も美味しいものはあるけど、実家のご飯を含め、やっぱり日本のご飯が1番美味いと改めて思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも…

居心地は良いんだけど…

やっぱり何かが足りない日常…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その答えがいったい何なのか。

子供達が教えてくれました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

純粋にサッカーを楽しんでいて

物凄いスピードで成長していて

大人の自分相手に本気で1対1を挑んできて

その勝負に負けて、泣きながら本気で悔しがって

ゴールを決めれば心のそこからガッツポーズを決めて

「リフティングが苦手だからコツを教えて!」と聞いてきて

「この技できる?」と自慢げにフェイントを披露してきて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな子供達と接して、羨ましく思った自分が居ました。

少し嫉妬している自分が居ました。

アルバイトをしながら「早く仕事終えてサッカーしたいな~」と思っている自分が居ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『心の底からサッカーを楽しみたい。』

 

自分も小学生の時そうだったように、結果なんて気にせずチャレンジしまくって、サッカーを楽しみたい!

 

結局、自分が心の底から潜在的に思ってたことは、サッカーを始めた子供の頃と同じだったんだ。ということに気付くことができました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな時に届いた1通のメッセージ。

 

それは、3年前に初めて海外でプレーしたモンゴル時代のチームメートからでした。

 

「もし今チームが無いなら、また一緒にプレーしよう。」

 

3年も経つのに、自分のことを忘れずにいてくれたこと。

 

また一緒にプレーしようと声を掛けてくれたこと。

 

物凄く嬉しかったし、またサッカーができるんじゃないか!?と思うとワクワクが止まらなくなりました。

 

オーナーにも確認したら「待ってるから早く来いよ」と言ってくれました。

 

その瞬間、自分がプロサッカー選手としてスタートさせてもらった場所に戻ることを決めました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『心の底からサッカーを楽しみたい』

これが、FCウランバートルに戻ってきた理由です。

 

 

 

結果が求められる世界に戻ってきました。

やっていることは矛盾しているように見えるかも知れません。

でも、この世界で結果を残している選手を見てきて気付いたことは、子供の頃のように心の底からサッカーを楽しんでいる選手。

その気付きを与えてくれた子供達をはじめ、その子供に関わる全ての大人の方たちにも感謝です。

振り返ってみると、モンゴル、ニュージーランド、タイで活躍していた選手達は、やっぱり心の底からサッカーを楽しんでいた選手です。

今年は、そんな理想の選手像を目指してモンゴルでチャレンジしようと決めました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、迎えた昨日の開幕戦。

vs Athletic220 FC との試合は1-1の引き分け。

インサイドハーフでスタメンで出場。

1-1で迎えた後半に決定機を外したあと、レッドカードで退場。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

個人の結果だけ見ると最悪です。

外国人選手として失格のスタート。

ここまで上手くいかなかった試合はサッカー人生で無いんじゃないかな。

精神的に相当きつかったのが正直な気持ち。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、久々の公式戦で。

身体バチバチ当てて。

スライディングで相手の攻撃を阻止して。

ボールの無いところで削られて。

味方の為に声を掛けて。

ゴール前に何度も走りこんで。

ゴールが決まればみんなで喜んで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結果は最悪だったけど、

サッカーやってて、めちゃくちゃ楽しかったです。

改めてサッカーが好きなことを実感できました。

その気持ちがあるからこそ、次に出る試合こそは活躍したい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これもフットボール。お前の力を信じているから、次に向けてしっかり準備してくれ。」

試合後に監督から言われたことを信じて、良い準備をしたいと思います。

そして、サッカーができる喜びを全力で噛み締めてプレーしていきたいと思います。

 

About The Author

大津 一貴
夢を諦めて一般企業へ就職するも、22歳でがんを患い生き方を改める 。その後、脱サラして海外でプロサッカー選手に。モンゴル1部・FCウランバートル所属。1989年10月25日生まれ、北海道出身。

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